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生徒の頭をよくするには

最近、Gritに入ってきた生徒の中に、毎日通塾して何時間も勉強し、そのうえ土曜、日曜はほとんど丸一日塾で勉強させられるという、すごく勉強をやらせるスパルタ式の塾へ行っていたという生徒が何人もいます。その生徒たちは量的にはずいぶん勉強してきたわけですが、そのわりには学力がついていません。そういう生徒を見るにつけ、私たちは、「ふつうがいちばん」と思うようになってきました。
しかし、それは、学力的に普通でよいとか、学校の成績が5段階評価の3でよいという意味ではありません。それでは塾の、高い目標を目指す、という方針に反してしまいます。また、これまでの私たちの経験から見て、5段階評価で3というのは、その教科についてほとんど分かっていないが、定期テストの前に丸暗記式に勉強したところがたまたまできた、という程度の学力の水準ですから、それでよいわけがありません。
したがって、ここで「ふつうがいちばん」というのは、勉強の仕方や勉強をする(させる)条件についてのことです。たとえば、最近塾に入ってきた、スパルタ式の塾に行っていた生徒は、毎日、長時間勉強する(させられる)条件のもとで勉強してきたのですが、それよりは、せいぜい、週2、3回の通塾で、その他の日は塾の宿題や学校の勉強などを自分でやるという、ふつうのやり方のほうがよいということです。

スパルタ式は短期の効果しかない

短期的に見た場合は、たしかに、スパルタ式にどんどん勉強をやらせ知識を詰め込むやり方の方が、ふつうのやり方より効果があります。ふつうのやり方だと家庭学習が大切になりますが、だいたい家庭学習といっても、いろいろな誘惑の中で自分をコントロールしなければならないし、机に向かったとしても集中できるとは限りません。
だから、たしかに、短期間で学力を伸ばすためにはスパルタ式のほうが効果があるようですが、しかし、それは、たいてい目先だけのことで、1年とか2年とかの長期のタームでみると、ふつうに(ただし、しっかり)勉強してきた生徒と差がなくなってしまうか、あるいは追い越されてしまうケースが多くなります。

学力を形成する二つの面

それではなぜこういうことが起こるのか、その理由を少しくわしく考えてみましょう。
よくできる学力の高い生徒は、例外なく、二つの面ですぐれています。その二つの面とは、一つには確実な知識の量が多いということであり、もう一つはその知識を使いこなす能力、つまり考える力があるということです。よく頭がいいとか悪いとか言いますが、それはこの二つの面のどちらかか、あるいは、両方のことを言っているわけです。
さて、確実な知識の量を増やせば、たしかに成績が上がりますが、しかし必ず壁にぶつかります。たとえば難関校の入試問題がそれだけでこなせるようになるかというと、そういうわけにはいきません。そこでは知識の量だけでなく、その知識を使いこなす能力=考える力が要求されるからです。スパルタ式で半ば強制的にどんどんやらせる勉強で伸びるのは、知識の量の面です。
しかし、その知識を使いこなす力=考える力の方はスパルタ式の詰め込みでは伸びません。これが、スパルタ式だと短期的には学力が伸びるが、長期的に見ると伸び悩む理由だと思います。

頭をよくするにはどうすればよいか

すると本当に高い学力に到達するためには、考える力が大切だということになったわけですが、その考える力をつけるにはどうしたらよいのでしょうか。それがわかれば、みな優等生で教師も苦労しないですむのですが、大変難しい問題です。そこで、一つの考え方として、思考の自己言及的な性格ということからかんがえてみてはどうでしょうか。
思考の自己言及的な性格などというと、それはまた大変難しそうですが、今問題になっていることで言えば、要するにそれは、頭をよくするためには、「自分の頭で自分の頭をよくする」しか原理的にやり方がないということです。 もう少し詳しく言うと、考える力がついて、今までできなかった何らかの問題ができるようになるということは、自分の頭の中でその問題を解決するためのルールを作り出せたということです。それではそのルールを作り出すための材料は何かというと、それはそれまでに自分の頭の中に蓄えた知識やその知識を組み合わせるルールです。
つまり、自分の頭の中にあるそういう材料を使って、ああでもないこうでもないと悩んだり、いろいろ工夫して、自分の頭の中に新しい知識の組み合わせのルールを作り出したときに、考える力が一段高まったということになるわけです。これが自分の頭で自分の頭をよくするということです。

やっぱりふつうがいちばん

こう考えてくると、頭をよくするというのは、そう特別なことではないことが分かります。というのは、何か今までのやり方では解決できない問題に直面した時に、ああでもないこうでもないと悩んだり、いろいろ工夫してなんとか解決しようとすることは私たちみんながふつうの生活でやっていることだからです。 たとえば、いろいろ忙しくて勉強時間がとれないがどうしようとか、お小遣いが足りなくなってきたので、その額を上げてもらうのに親をどう説得しようか等など・・・・・。
すると結局はこうなります。頭をよくするためには、ふつうの生活の中で頭を使っているのと同じように、勉強するときも頭を使えばよいということです。 したがってまた、勉強の仕方や条件もできるだけふつうの生活の中に位置づけて、いろいろ工夫しながらやるのが、一見回り道のように見えて、実は頭をよくして学力を伸ばすための一番よい方法だということになります。 そう言う意味でやっぱり「ふつうがいちばん」というわけです。

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